2020-01-01から1年間の記事一覧
年の終わりに、11月にスタートした展覧会を記録しておこう。 東洋陶磁美術館で特別展「黒田泰蔵」、特集展「柿右衛門―Yumeuzurasセレクション」、そしてコレクション展が7月まで開催されている。 特別展「黒田泰蔵」は3階の展示室と、いつもは日本陶磁が…
先日、大阪市立美術館の特別展「天平礼賛」を訪ねた。何か珍しくてきれいなものが見られるかな、と、軽い気持ちで行ってみて驚愕した。秘蔵の宝物の数々が展示されていた。よくぞ伝世されてきたものだ。 天平時代の歴史や正倉院展などに今まであまり関心をも…
奈良の大和文華館を訪問。建物を囲む庭園では山茶花が枯れ始めて、晩秋の様子だ。歩くだけでも気持が良い。 特別企画展「文字の魅力・書の美」が開催されている。書って、むずかしい、と思う。日本語であっても読めないことも多い。ただ、尾形乾山のやきもの…
9月に訪ねた湯木美術館の「国焼茶碗はおもしろい」展を再度訪問した。 「みをつくし」という銘がついた黄瀬戸の平茶碗(瀬戸という名前がついているけれど美濃で焼かれた 江戸時代16-17世紀)から鑑賞を始める。 もともと向付として作られているものを…
「天目―中国黒釉の美」会期の終わりに小林仁先生の講演会を拝聴できた。よかったなぁ。定員が限られていて、一度オンライン講座を受講したので、遠慮したほうがよいかとも思ったけれど、聞きたいという欲が勝った。 東洋陶磁美術館のいつもの講堂でお話を伺…
「天目―中国黒釉の美」展の会期が残り少なくなった。個人蔵の作品とはもう見納め。名残惜しい。 何年経っても、頭の中で再現できるように会場の写真をほぼ展示の順に並べてみる。 おさらい編だね。 作品だけでなく、会場の雰囲気もずっと覚えていたいから。 …
天目展、先の連休では入館制限があるほどの人気だった。国宝油滴天目の前には行列ができた。何だか私もうれしい。大事な文化施設、ファンのひとりだからね。 でも常設展示を静かにゆっくり鑑賞するのも最高だ。例年は特別展の合間にある平常展の期間に足繁く…
先月中之島香雪美術館で、茶道に使われるお茶碗を見て、面白いという印象が残ったので大阪のビジネス街中心部にある湯木美術館を訪ねた。 ちょうど「国焼茶碗はおもしろい」というテーマで秋季展が開かれている。2年半ほど前に訪れたときは、こぢんまりとし…
昨年の「仏像 中国 日本」でお会いした北魏の石仏に、再会できるかも、とひそかに期待して見に出かけた。コレクション展の入館料は300円。気軽に足を運べる。ゆっくりと作品を楽しめて、とても値打ちがあると思う。 まず、初めに大阪のお寺に秘蔵されてい…
毎日なかなかの暑さだ。感染症拡大のなかで、外に出るのは勇気が要る。この展覧会は会期が延長になっていたおかげで、なんとか見に行けた。印象に残った作品を記録しておこう。 瀬戸の茶入(江戸時代17世紀)3点 飴色や褐色の釉のまだらなかかり方がおもし…
大阪市立美術館のコレクション展「愉快奇怪 神獣図鑑」を訪ねた。入り口で迎えてくれるのは辟邪(へきじゃ:邪悪をさけるといわれる神獣)形と鴟鴞(しきょう:ミミズク)形の2つの青銅の水滴だ。 辟邪形水滴のキャプションには「断じてカエルではない」と…
東洋陶磁美術館の小林仁先生によるオンライン講座を受講。天目の世界を満喫した。 (NHK文化センター 梅田教室 オンライン講座「天目の美―特別展「天目―中国黒釉の美」関連講座」) 美術館の講堂で開催される講座は、落ち着いた雰囲気で聴講出来るので、いつ…
特集展「現代の天目―伝統と創造」小さな展示室に何だかすごい作品ばかりひしめいている。 近代、現代の作家の手による天目茶碗の数々。それぞれの作家ごと独自の天目の世界が広がっている。 見立て漆器の作品では釉薬のしたたりまで表現しているものがある。…
あきらめていた小林仁先生の講座がオンラインで開催されるって。やったー!でもZOOMの会議に参加したことってなかったな。ちょっと心配。 さて、展覧会場のつづき 白覆輪天目というのは、最初見たときちょっと奇妙なデザインに思われた。なんで口縁が白いの…
いろいろな手法を使って表現された特別に愛らしい作品を記録しておこう。 いずれの作品も手のひらの中で見とれていたい。「賞玩する」っていう感じかな。 黒釉 杯 北宋~金時代 12世紀 以前「宋磁の美」展で鑑賞した時は、すっかり全面漆黒だと思っていた。…
このたびの「天目」展では個人蔵の作品を何点も鑑賞させてもらえる。この展覧会が終わったら、もう二度とお会いすることができないと思うから目を凝らして何度も見つめる。 お茶の器って、居住まいを正して見なければいけないような、敬遠する気持ちがあった…
東洋陶磁美術館「天目~中国黒釉の美」の公式図録を購入した。 私はたくさんの美術館を訪ねたこともないし、撮影技術のこともさっぱりわからないけれど、これはもはや「展覧会図録」の範ちゅうを大きく超えているのではないかと感じる。 すごいもの見ちゃっ…
唐の時代の作品が2点あった。 黒釉白斑 水注 唐時代8~9世紀 黒釉白斑 壺 唐時代8~9世紀 キャプションの中に「花瓷」ということばがある。これは二玄社の本のなかで見かけたような、そうでないような…本を読んでも、うろっとしか覚えていないからなぁ …
いくつかの美術館が再開された。東洋陶磁美術館「天目―中国黒釉の美」を訪ねる。一瞬にして心奪われる作品に出会った。 いつもは元代以降の中国陶磁を展示しているI室に国宝の油滴天目が燦然と輝いている。どきどきして、落ち着いて見られないくらいにゴー…
2月から二玄社刊の中国名窯名瓷シリーズを読み始めた。耀州窯、定窯、鈞窯とすすみ、磁州窯の半ばだ。 相変わらず「読む(理解し、知識として身に着ける)」というものでなく、「眺めている」といったほうがよい読書だ。 それでも本人はとても楽しんでいる…
世界中に広まっている感染病日々自分の行動に注意を払い、一日も早い終息を祈る。 大阪市立美術館のコレクション展、臨時休館になる前に一度見に行くことができた。もう一度来ようと思ったけれど、かなわぬこととなった。 「中原の古法 ― 北朝石刻書法」:北…
「魏晋南北朝」(川勝義雄著 講談社学術文庫 何度読んでも頭に入らないのだけれど何度読んでも面白い)を読むうちに何度か「顔之推 がんしすい」という人の言葉が引用されていた。どんな人だったのだろう、とても気になった。 6世紀中国江陵に生まれた人。…
東洋陶磁美術館では4月のはじめまで、「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」と「受贈記念 木村盛康・天目のきらめき」の2つの展覧会および平常展が同時に見られる。 入館すると生き物のようにのびてゆく大きな…
大阪市立美術館コレクション展「明器-古代中国 墳墓のやきもの」のギャラリートークを受講した。展示の概要説明に加えて、質問も受けていただいた。とてもお値打ちの入館料300円 中国古代の墓室から見出された美。怖いようでもあるが一度実際の墓室に足を踏…