東洋陶磁美術館では4月のはじめまで、「竹工芸名品展:ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵」と「受贈記念 木村盛康・天目のきらめき」の2つの展覧会および平常展が同時に見られる。
入館すると生き物のようにのびてゆく大きな竹の造形が迎えてくれる。
館内は、竹工芸品を主体として、そのなかに陶磁作品、彫刻作品などが材質や時代を問わず展示されていて、ロビーを含め心地よく芸術的な空間になっている。
さて、竹工芸ってどんなものかしらん。
竹って、こんなに軽やかで自由自在なかたちに変わるものなんだ。
流れのあるモダーンなかたち、むくむくとわいてくるようなボリューム
独特の空気感、力強さ、繊細さ、温かみ、いろいろな表現がある。
芸術家の才能プラスさまざまな卓越した技術が必要とされるのだろうなぁ。
寒い日だけれど、たくさんのお客さんが鑑賞して楽しんでいる。
「天目のきらめき」展にも再訪。
不思議な模様、多様な色彩、茶碗の中に引きこまれる小宇宙。
展覧会が終わるまでにもう一度は見たい。
左から 天空茶盌、天山茶盌、天目小宇宙茶盌
平常展でいつもの作品を鑑賞しよう。
いつもここで美術品としてレベルの高い作品ばかりを拝見すると、たとえば唐三彩とかはこういう感じなんて思ってしまうがそうでもないようだ。
(左)三彩 獅子 唐時代 8世紀(右)三彩貼花 宝相華文 水注 唐時代7-8世紀
何度も何度も同じ作品を鑑賞しているけれど、やっぱりきれいだということがあちこちの作品を鑑賞することによってわかる。
しかし、やきものとしてはそれほどでもなくても、考古資料としての価値があるなど、ほかで見る場合は観点が違うことが多いので、それはそれでよい体験になる。
まぁ、でも、ここで最高のやきものを鑑賞することが、私の幸せであることは間違いない。