天目展、先の連休では入館制限があるほどの人気だった。
国宝油滴天目の前には行列ができた。
何だか私もうれしい。大事な文化施設、ファンのひとりだからね。
でも常設展示を静かにゆっくり鑑賞するのも最高だ。
例年は特別展の合間にある平常展の期間に足繁く通うことにしている。
今年は異例だが、天目の特別展・特集展に加えて、ありがたいことに平常展にあたる展示もたっぷりある。
休暇を平日に振り替えて、その「コレクション展」を楽しむことにした。
国宝、重要文化財が見放題、写真撮り放題
2年前に「ヒスイのきらめき」でメインに展示された高麗青磁の名品が何点も並んでいる。
耀州窯と定窯の作品が並ぶケースはひとりじめして鑑賞
わたしがひそっと味わうささやかな贅沢だ。
同じ作品を何十回となく見ていることになるのだけれど、少しずつ知識が増えていくと、見ているところが変わったり、見落としていた美に気が付いたりして、飽きることがない。
ときどきいつもと違う作品が展示されていると感激する。
継続的に学びたいと思っている私にとって、作品の写真撮影は、学習の拠り所。
自分で撮ってきた写真を見ながら、頼りない記憶、印象を展示リストや図録の作品名と結び付け、頭の中に固定させようとする。記憶できると、学ぶ意欲も湧く
写真も図録もなかったら、覚えておくのは難しく、先に進めないかもしれない。
作品だけでなく展示の仕方、会場にしかないキャプションなども残しておくことができる。
展覧会には展覧会ごとの独自の空気があるように思う。それを残しておきたい。
他の美術館や博物館でも自館の館蔵品は撮影OKとかになったら素晴らしいと思う。
そういえば、この天目展で出展されている作品の3分の2は館蔵品。東洋陶磁美術館はたくさんの館蔵品を持っているみたいだ。
これからもいろいろなコレクション展があることを切に願っている。