2019-01-01から1年間の記事一覧

明器-古代中国 墳墓のやきもの

今月は大阪市立美術館のコレクション展「明器-古代中国 墳墓のやきもの」を拝見したので、記録しておこう。 第1室:新石器時代の彩陶、青銅器、青銅器の形をした緑釉、褐釉、灰釉の陶器、画像石といろいろある。 特に漢時代のものが多かった。そのころの貴…

特集展「受贈記念 木村盛康・天目のきらめき」

年の終わりに美しい茶碗を見せていただいた。 東洋陶磁美術館ではしなやかに空間に広がっていくような竹工芸の名品展が開かれている。 その会場の一室に、宇宙を閉じ込めたようなやきものが展示されている。釉薬の魔法だろうか。 特集展「受贈記念 木村盛康…

OSAKA MUSEUMS 学芸員 TALK&THINK~歴史博物館にて

大阪市内博物館の学芸員の方たちが企画したイベント「OSAKA MUSEUMS学芸員TALK&THINK」で「仏像 中国・日本」展を企画した方の担当回があった。 「「仏像 中国・日本」展のできるまで-美術館で仏像を観ること」(大阪市立美術館 齋藤龍一学芸員) 展覧会自…

「仏像 中国・日本」講演会

9日の土曜日に大阪市立美術館で、「仏像 中国・日本」展の講演会が開かれ、聴講してきた。(講師:齋藤龍一大阪市立美術館主任学芸員) 講演会室はとても時代がかった天井の高いお部屋だ。冷暖房費がかかりそう…余計なことを思いながら、講演が始まるのを待…

「OSAKA MUSEUMS 学芸員 TALK&THINK」を受講する

東洋陶磁美術館でやきものについての講演会を拝聴するのは、たとえ生活の中で何が起こっていても大事にしたい至福の時間。 今日は大阪市内の学芸員さんたちがリレーで市内の美術館、博物館で講座を開くというちょっと変わった趣向のイベント「OSAKA MUSEUMS…

銀製男子立像~「仏像 中国・日本」

銀製男子立像(戦国時代 東京永青文庫蔵)が出展されると知って、「仏像 中国・日本」展を見に大阪市立美術館を訪ねた。 文庫本の図版を目にして、強く印象に残っていたあの胡人像の実物ではないかしら。 それ(彼)には会場に入ってすぐ、最初に会うことが…

玉器を見に行く~和泉市久保惣記念美術館

奈良国立博物館で青銅器を鑑賞したのち、「古代中国」(貝塚茂樹・伊藤道治著 講談社学術文庫)を読んだ。 この本を読むのは2回目だ。 学術文庫の内容は私にとっては、とても難しいのだけれど、この本では漢字文明の始まりの頃の歴史についてわくわくしなが…

奈良国立博物館青銅器館

青銅器を見に奈良国立博物館の青銅器館(坂本コレクション)を訪ねた。 あまり時間がなかったので仏様のお姿を横目に「なら仏像館」を通り抜けて青銅器館へ直行する(もったいない)。 正面で、卣(ゆう 鳳凰文卣 商末周初期 B.C.11~B.C.10世紀)という青銅…

フィンランド陶芸展

東洋陶磁美術館で開催されているフィンランド陶芸展を再び訪れた。 前回は越窯の神亭壺に夢中だったので記録ができていなかった。 好きだなと思った作品の印象をいくつか記しておこう。 最初の展示室で出会った動物をかたどった作品群はとてもキュートだ。 …

中之島香雪美術館 記念講演会

台風の中、中之島香雪美術館へ行った。 「茶席を彩る中国のやきもの」 記念講演会 「青磁と天目~中国陶磁史研究の最前線から」出光美術館主任学芸員 徳留大輔氏 を拝聴するために。 最も学びたいことだから、悪天候のために中止になってしまわないかと、ひ…

越窯の神亭壺

フィンランド陶芸展が始まったので、東洋陶磁美術館に出かけた。 展示空間にはテキスタイルの作品もあり、デザインの美しさ、面白さに満ちていて、うきうきと鑑賞できた。 日常生活にとりこめるアートという感じがして親しみやすい。 10月までに、また訪れ…

中之島香雪美術館「中国のやきもの」展

中之島香雪美術館で開催されている「茶席を彩る中国のやきもの」展を見に行った。 中国の宋、元、明、清時代のやきものが日本に伝わってお茶席でどんなふうに使われ、大事に守られ、愛されていたのか、茶道のことはちっともわからない私にも、伝わってくる展…

館蔵品図録(東洋陶磁美術館コレクション選)について

先日購入した東洋陶磁美術館の館蔵品図録(4000円)について記録しておきたい。 ずっしりと重い。本の中に小さな美術館がある。 写真の色彩がすばらしくて、真に実物を見ているようだ。 背景の調子を明るい灰色から濃い灰色、黒に至るまで作品に合わせて細か…

文房四宝展~硯の裏

中之島のバラはもう散り始めていた。 「文房四宝」展を再訪する。 前回見たときに、硯のかたちが豊かで美しいと思った。 天然の石の形や柄を活かしたもの、彫りで飾られたもの、文字を刻んだもの。 存在感、風格、作った人、使った人の思い。 硯の裏面にも魅…

文房四宝展~玉に出会う

年度末の業務と花粉症からあともう少しで抜け出せそうだ。 花粉症の薬の副作用なのか、とにかくこの季節は気鬱になる。もともとの怠け性が花粉症のせいでさらにひどくなる。仕事に出かけるだけの毎日。桜の季節は恐ろしい。 だが、新しい展覧会が始まった。…

碗のかたち

先週、また東洋陶磁美術館企画展「オブジェクト・ポートレイト」の館内をふらふらと歩いていたら、定窯の作品ばかりが並べられているケースに、同じく定窯で褐色の非常に薄づくりの碗が展示されていた。 本当に薄い。よくも今まで伝わってきたものだ。しかも…

イ・ビョンチャン博士記念公開講座

大阪弁護士会館で開かれたイ・ビョンチャン博士記念公開講座を受講した。 私なんか聞いてもよいのかと思う専門的なレベルの講座だけれど、素人が学べる(しかも無料で)機会が開かれていることはありがたい。 汝窯と高麗青磁の新しい研究成果について拝聴す…