年の終わりに、11月にスタートした展覧会を記録しておこう。
東洋陶磁美術館で特別展「黒田泰蔵」、特集展「柿右衛門―Yumeuzurasセレクション」、そしてコレクション展が7月まで開催されている。
特別展「黒田泰蔵」は3階の展示室と、いつもは日本陶磁が見られる部屋で開かれている。
白い作品に囲まれて別世界に入ったようだ。
白く、薄手の円筒や円錐型の立体が佇んでいる。独特の空間に身をおいている感じ。
清潔で、冷たすぎない、ツヤを抑えた白。
お月様を見るような気持ちで「きれいな形」って思う。でも、なぜ、この形?
作品を見ていながら、内省的になる。理由はわからない。「目を閉じて」そこにいたい。
ほかのお客さんの邪魔だねぇ。また来ることにいたしましょう。
特集展「柿右衛門―Yumeuzurasセレクション」、こちらでは、かわいいという観点から集められた柿右衛門磁器の数々をみせていただいた。
個人のコレクションを拝見できるとは、いつも思うけれど、本当にありがたい。
器の形、描かれた動物、植物、童子、澄んだ色彩、どれをとっても愛らしく、「好き」と思ってしまう。しかも上品。
色絵を引き立てる余白、白の空間が気持ちよい。手に取ったらきっと愛おしいという思いが湧くだろうなぁ。
前期・後期があって、さらに別な作品を見せてもらえるようで、それも楽しみだ。
コレクション展は相変わらず充実している。日本陶磁は階段をあがってすぐの企画展示室に移されている。場所が変わると違って見えてよい。
韓国陶磁の展示室に入ると、高麗青磁の名品が勢ぞろいで迎えてくれる。
中国陶磁は重量級の名品ばかり並びすぎるのかもしれない。小品も見たいなぁ。
いずれたくさんの収蔵品がインターネットの世界で見られるようになるかもしれない。
そうなったら、私のアバターが仮想美術館を訪問できるかな(初夢!)