東洋陶磁美術館「柿右衛門~Yumeuzurasセレクション」

東洋陶磁美術館の「柿右衛門~Yumeuzurasセレクション」が後期展示になったので、訪ねた。前期の展示がとても素敵だったので、期待値上昇。
期待を裏切らない、本当に上品でキュートな作品ばかりだった。

 

後期の展示では、薔薇文様の皿と青磁柿右衛門を是非拝見したいと思っていた。


薄瑠璃釉染付(うするりゆうそめつけ) 薔薇文 皿 江戸時代1670-1690年代

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薔薇文というのは、私はあんまり見たことがなかった。ブルーの地に白いバラが顔を覗かせている。爽やか、清新な印象が残る作品だ。

 

青磁色絵 花鳥文 輪花皿 江戸時代 1670-1690年代

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青磁柿右衛門もあるんだね。図柄といい、器のデザインといい、色つやといい、白素地(濁手)の作品におとらず素敵だなぁ。

 

もう一つ、柿右衛門といえば、赤色が必ず入ると思っていたら、そうでもないようだ。
染付(青色)の作品で魅力的なものが何点も展示されていた。


染付 藤文 鶴首瓶 江戸時代 1670-1690年代

ほっそりとした頚を持つエレガントな瓶。

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染付 瓢鳥文 瓢形水注 江戸時代 1670-1690年代

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胴部にへこみをつくり、器全体、把手、アップリケのような装飾など造形が面白く、かつ柔らかな白い地に描かれた蔓・花・鳥が華やかに映えている。

 

染付 梅鶯文 鮑形鉢 江戸時代 1670-1690年代

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お茶目な図柄が魅力的

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(左)色絵 唐獅子牡丹文 碗 江戸時代 1670-1690年代
(右)色絵 仙人唐子遊文 八角鉢 江戸時代 1670-1690年代

 

色が華やかで形も面白い

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(左)色絵 葡萄栗鼠文 瓢形水注 江戸時代 1670-1690年代
(右)色絵 粟鶉文 双耳扁壺 江戸時代 1670-1690年代

 

いずれの作品も細部まで、ふち飾りや裏面までかわいらしく、きれいだ。
外の世界が重苦しいなか、いっとき、心うきうきとして特集展示室を見て回った。

 

大事なコレクションを見せてくださって、どうもありがとうございます。

 

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