特集展「現代の天目―伝統と創造」
小さな展示室に何だかすごい作品ばかりひしめいている。
近代、現代の作家の手による天目茶碗の数々。
それぞれの作家ごと独自の天目の世界が広がっている。
見立て漆器の作品では釉薬のしたたりまで表現しているものがある。
もしかして天目のほうが螺鈿の世界を模したのではないかしらん。
深みのある赤のなかにレース編みのように繊細な葉脈が見える。
曜変天目の前に立つと、単純に好きとかきれいとか、とはまた違った感想が生まれてくる。
妖しい魅力に惹かれて、気持ちがざわざわとして落ち着かない。
クール! こういう天目もあるんだ
それにしても、多くの作品が東洋陶磁美術館蔵だなぁ。いろいろと隠し持っていらっしゃるのですね。
しばらく美術品の移動が制限されるようなら、この頃あちこちで見かけられる蔵出し〇〇〇みたいな展覧会を企画していただけたらうれしい、と妄想。
「天目-中国黒釉の美」見るたび、訪れるたびに楽しい。何度も見た作品にも発見があり、初めての出会いには心が躍る。ちょっぴり陶磁器の歴史も学んだ。
油滴天目や木葉天目をまじまじと眺め、こんなにも美しかったのかと、認識をあらたにした。
高度な技術で映し出された画像を図録として手に取って、うっとり眺めて時間を過ごすこともできる。
その素晴らしい油滴天目の写真が大写しになったポスターを買ってきた。
パネルに貼って飾ろうかな。