大阪市立美術館コレクション展「花咲くやきものREVIVAL!」

さて、コレクション展、次は「花咲くやきもの」 前日のオンライン講座の中では、
中国:多産や子孫繁栄、富貴、あるいは高い人格、仏の教えの象徴として花柄が使われていることが多い、対して日本:花の図柄で季節・自然を表現しているという内容があったと思う。

たしかに、江戸時代鍋島焼のお皿の前に立つと、すっきりとデザインされた椿、水仙、桜が早春から爛熟する日本の春を明確にイメージさせてくれる。
先ほどの金属工芸の展示で、鏡の柄の変化(中国の鏡→和鏡)に感じたようなことが、時代は随分違うけれど、あるのかな。

 

理屈はさておき、花柄のやきものの数々を見ると心が和む。

伊万里焼 金襴手の花籠文大皿 表面は名前のとおり。裏面の流れるような牡丹の花がさらにきれい。朱赤の花の色が目に残る。

……マイセンの壺はちょっと盛り過ぎかもしれないな。

古九谷様式の牡丹文大皿 黄色系の地色と黒百合の色をした牡丹の花、図柄と色味の大胆な対比 素晴らしい。

景徳鎮の青花釉裏紅氷烈文壺 氷烈パターンと地紋と花柄と、どうやってデザインしていくのだろう。発色は鮮やかで超絶技巧という感じ。

 

小ぶりの器を鑑賞することはいっそう興味深い。いつも人々の手元におかれ愛されていたのだろう。当時の人々の暮らしを思い、勝手に想像を膨らます。

色絵菊花文有蓋香炉は何とも言えない肌合いだ。細かな貫入のある薩摩焼独特のものという。

清時代の黄釉牡丹文鉢 酸化アンチモン(だったかな)による鮮やかな黄釉の中に彫りによる牡丹文が浮き上がっている。こんなサラダボウルがあったら素敵だ。

定窯と耀州窯の鉢もある!日常使われたかもしれない定窯や耀州窯の器はもっともっと鑑賞したい。
やっぱりやきものを見るのは、自分にとって最高の楽しみだ。

 

ところで、まだもう一つコレクション展があったね。ここらへんで力尽きたのでもう一度来なければいけないなぁ。

  

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現代の九谷焼の小皿(青郊窯)