あれほど揃った高麗青磁の数々を、あの美術館の環境で鑑賞できるなんて最高!
私自身がこのような機会にまた再び恵まれるとは到底思えない。
悔いが残らないように、飽きるほど見ておきたい。
平日に夏休みをとって、自分のペースで時間をかけて鑑賞する。
第2会場(「茶具」の生産ー高麗青磁と茶)入口すぐに、10世紀の碗や皿のかけらがあり、その隣にシンプルなデザインの茶碗が4つ並んでいた。
これが高麗青磁の進化かな、と自分にはわかりやすく感じた。この部屋からスタートしよう。
左から青磁輪花形鉢 青磁碗 10世紀 青磁碗 11世紀 青磁碗 12世紀前半 すべて高麗時代
図録によると、10世紀の中頃に中国の技術を導入して、唐時代の碗を模倣した青磁碗が朝鮮半島で焼かれるようになり、王族、貴族、庶民までが日常的に茶を好む文化が盛んになる中で、とりわけ飲茶の碗として発達し始めたという。
展示室上映ビデオを見ると、唐代浙江省越窯青磁の技術が伝わったとナレーションが言っている。なるほど
それでは「翡色」と称えられるようになった茶碗と茶道具を楽しもう。
( 左)青磁陽刻菊花文輪花形碗 高麗時代 12世紀
ヒスイのきらめきだねぇ。どうやってこのようなものをつくることができたのだろう。
きらきらしているけれど、派手さとは遠く、静かに優雅にたたずんでいる。
(右)青磁印花宝相華唐草文碗 高麗時代 12世紀
いつもはイ・ビョンチャン博士の展示室で見られる精緻な作品。
イ・ビョンチャン博士のコレクションの中で白い鶴が舞う気品あるこの碗もはずせない。うまく写真にとれなかったので、過日撮影した写真をのせておこう。
続いても象嵌技法の2点 繊細、緻密、きれいだ。
次は釉色が美しく、形がかわいらしい碗と托。とても好きな作品。
おいしいお茶がいただけそうだ。碗と托はもともとはセットでなかった可能性もあるとのこと。
青磁陰刻牡丹文碗・托 高麗時代 12世紀
お茶道具のなかには、重ねておけるお菓子入れのような盒や、唾壺、乳鉢、すりこぎ棒も展示されてあって面白かった。
おしゃれな形の水注
(左)青磁蓮華蓋水注 高麗時代 12世紀
(右)青磁陰刻唐草文水注 高麗時代 11ー12世紀
薬入れも美しい。
(左)青磁陰刻「尚薬局」銘盒 高麗時代 12世紀前半
そういえば次の会場には汝窯青磁かと思われるような碗があったなぁ。
楽しみはとっておいて、今日はここまで