歴史の本を読む~「魏晋南北朝」

シルクロード唐帝国」という本をとりあえず読み終えて、次は同じく講談社学術文庫の「魏晋南北朝」(川勝 義雄著)という本を読み始めた。またもや身の程知らずの無謀な読書だ。

  

読んでいるのか、眺めているのか、相変わらず理解できない、頭に入らない、にもかかわらず、本人はけっこう集中して楽しんでいる。

しばらく単語に慣れる時間と割りきって、とにかく読み進める。

 

中国の歴史って、恐ろしく長くって、広い土地のことで、興った国もたくさんあって、学校の世界史で習ったときにはもう最初から勘弁してください、という感じだった。

 

有名な国の名前だけでも覚えきれない。

殷、周、秦、漢、隋、唐、元、明、清、あと三国時代の魏・呉・蜀ぐらい知っているかな。

 

その有名な国と国の間、たとえば春秋戦国、五胡十六国南北朝五代十国などなどは全くお手上げだ。

 

その特に敬遠したい時代(漢が滅んでから隋が国を統一するまで 3世紀の初めから6世紀の終わり)の歴史について書かれた本に敢えて挑戦しているのは俑について知りたいからだ。

 

おそるおそる手にした書物だけれど、面白く、未知の世界にぐいぐいと引きこまれる。

 

「面白い」という表現は適当でないかな。何しろ戦乱に巻き込まれて何万、何十万という人が殺されたり、流浪の民になっている。

 

まだ読み終えていないけれどこの時代にどれだけの人が理不尽な死をとげただろう。

権力をめぐるどす黒い皇帝外戚と宦官、あるいは肉親同士の血なまぐさい争い…

 

この時代に生まれなくてよかった。私のような民草は虫けらのように命を落としてしまっただろう。

 

混乱した時代の中から、今に残る偉大な芸術作品が生まれたことなど驚きだ。

 

漢民族にとっての異民族ー五胡(匈奴きょうど、羯けつ鮮卑せんぴ、氐てい、羌きょう)についてそれぞれ明らかにしていただいているのもありがたい。

 

豊富な写真や図も理解を助けてくれる。俑の写真もいくつか掲載されていてうれしい。

挿絵に魅かれて大人の本を読んだつもりになっている子供だ。

 

それでも、ちょっとだけ、地名なんかがなじんできた気がする。

とにかく、地名、人名、歴史的用語に慣れよう。

 

これから「北魏」の章にはいる。とくにじっくりと読みたいところだ。

イセコレクション展でみた北魏の官人俑は美しかった。

北魏という国について、少し理解し覚えておきたいと思う。どれどれ

 

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加彩官人俑 北魏 6世紀