東洋陶磁美術館 企画展「福井夫妻コレクション 古九谷」つづき2

次の4点もさまざまなおもむきがある。

釉がけをしていない窓の中に絵付けをした青磁の作品や、濃い緑色の波の中に青い菊の花が浮かぶ独特のデザインのお皿。

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青磁色絵 人物文 皿            色絵 流水菊文 皿

 

ゴージャスな唐草模様がとても印象的な作品。これは1点だけ作られたものなのか、何枚か何種類かセットで作られたものなのか。くっきりとした輪花形をしていて、いっそう記憶に残る。

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色絵 苫屋文 輪花皿

 

ここから物語が始まるような海辺の風景が、すっきりとして無駄のない線で描かれている。白い地に緑、青、黄、朱、紫の透明感ある釉が映えて美しい。ちょっと青手を連想する緑色の幅広の縁文様も、中央の絵柄と調和がとれていて、とても素敵な作品だなぁ。

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色絵 網干文 輪花皿

 

次の4枚は少し大きめ、直径20cm前後のお皿。白い地にきれいな色彩、自由ともいえる構図や絵柄がとても面白い。

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色絵 孔雀文 輪花皿       色絵 山水人物文 輪花皿     色絵花樹鳳凰文 輪花皿

 

かわいらしくて、一瞬クリスマスプレートみたいと思ってしまった。
ちょっと不思議な構図とモチーフ 

 

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色絵 瓜松文 輪花皿

 

いずれも愛らしい燕の姿を描いたお皿が3点一つのケースに収められている。枝が揺れ、さえずりが聞こえるほど巧みに描かれている。

 

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色絵 竹燕文 輪花皿       色絵 柳燕文 皿          色絵 柳燕文 角皿


古九谷=青手 の一つ覚えだったけれど、白地をいかした色鮮やかで精妙な絵付けの作品や、青磁釉、銹釉のもの、輪花形や縁飾りなど細やかな意匠がある作品を拝見させてもらったなぁ。

次は青手の作品を記録していこう。

 

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