日記といえなくても、たまに文章を考えるだけで、頭の活性化に効果があることを実感する。中国陶磁の窯の名前などを少しずつ覚えられるようになっている。
さて、先週の土曜日(23日)から、東洋陶磁美術館でイセコレクション「世界を魅了した中国陶磁」展が始まっている。
濃いピンク色の大きな垂れ幕が美術館の壁を覆っていて、せんだんのき橋を渡る前から良く目立つ。このたびは派手だねぇ。
イセコレクションの展示は、いつもはイ・ビョンチャン博士のコレクションが展示されている3階の展示室と2階の日本陶磁の部屋の2室に展開されている。
3階の第1会場に入る前に、ロビーに飾られた紀元前12~11世紀殷時代の青銅器に足が止まる。
饕餮(とうてつ)文 双耳壺
魔物の顔をした恐ろしげな耳がついている。出土品という感じではなく表面が磨きこまれたようにきれいで、厳かに重々しくおかれている。
古代の祭壇に供えられていたときは、もっと鋭い光でぴかぴかに輝いていて、霊力を発していたのだろう。と、しばし想像(妄想)をめぐらす。
中国陶磁を見る前から、期待がふくらむ。どんなコレクションだろうか。
まず、戦国時代や、後漢時代の灰釉の壺があった。その、古さとすでに完成されたような技術の高さや端正さに驚かされる。
そして、次々、唐、北宋、南宋、元、明、清とすばらしい作品が現れ、ぎゅっと濃縮された中国陶磁史を見せていただいた思いがした。
何と、この2室にわたるイセコレクションと、いつもの館蔵品の中国陶磁の展示を見ることによって、中国陶磁史をダイジェスト版で知ることができる。しかも第一級の美術品によって。
しかも、うれしいことに、この展覧会も写真撮影可である。
次回はカメラを持参して、撮影させてもらおう。
そう、青磁なんだけれど黄土色のとても美しい瓶があった。あの作品は忘れずに写真におさめよう。
さらに、この冬の特別展も楽しみだ。